【実験】家にあるもので革靴のへこみを修理*お湯と瓶とマッサージ棒でへこみ戻し*three generations*

 

こんにちは。three generationsスタッフのなべです。

 

新型コロナのニュースがたえませんが、皆さんいかがでお過ごしでしょうか。

 

在宅やテレワーク、お子さんの休校などで
ご自宅にいる時間が増えた方も多いかと思います。

 

 

 

今日は靴のお悩みでよくある革のへこみキズの実験です。

 

お家でできるので、お手元に気になる靴がありましたらぜひチェックしてみてくださいね♪

 

 

今回のキズはこちら!

 

 

 

 

 

お持ちの靴でこういった傷、ありませんか?

 

これはスタッフのthree generations0410モデル。
先が長めのデザインなので、履いた時にシャープな印象。

 

つま先というのは、パッと見て目がいくポイントですね。
ですが履いていて、ぶつけてしまいやすい箇所でもあります。

 

もし思いきり革が削れてしまったり、色落ちしてしまったら修理したくなりますが、
ほんの少しの傷だと、そこまで目立たないし、それだけで修理に持って行くのはちょっと面倒くさいかな…なんて思ったり。

 

ですがやはり、目につくと気になります!

 

 

お家で完璧な修理は大変ですが、
家にあるもの、簡単に手にはいるものでどうにかマシにできないか!
考えてみました。

 

 

※今回はあくまで【実験】なので、すべての靴、革で使える方法ではありません。※

 

 

 

 

●用意するもの●

・プリンの瓶(表面がツルツルならコップでもOK!)

・お湯(ポットのお湯でOK )

・マッサージ棒(表面がツルツルなもの)

・靴クリーム

 

 

だいぶ前ですが、靴の製造工場を見学させてもらった時に仕上げにシワをとるアイロンがありました。

アイロンは家にもありますが、靴に当てても大丈夫なのか、デリケートな革で万が一エライ事になったら大変。

人さまの靴にはとても試せません。

 

でも、熱でシワが伸びることはわかってる。

でも、ドライヤーは絶対ダメです。(風で革が乾燥してしまう!)

 

 

では、お湯ならどうだろう?
( HOTの缶コーヒーを当てるイメージ )

 

 

…ということで、はじめます!

 

 

 

 

革ものには結構あるあるなキズです。

 

何かに当たって革は裂けなかったもののへこんでしまった所。

 

つま先のように芯の入った部分は一度へこむと戻しにくいです。
慎重にいきましょう。

 

 

 

1、ポットからお湯(100度くらい)を瓶に注ぎます。

やけどに注意してくださいね!
お湯は注いだ時点から温度が下がるので手早くいきましょう。

 

 

 

2、へこみのある部分に優しく当てながら、瓶を転がします。

 

 

 

この時、瓶の表面でゴシゴシ革をこするのはNG!
色が抜けたり跡が付く可能性があるので注意です。

 

優しくゆっくり瓶を革の表面でコロコロ転がしましょう。
一度瓶を離して様子を見ます。
色落ちしていませんか?表面がヨレたりしていませんか?

 

「この革はデリケートだからいきなりやるのは怖い!」
という場合は目立たない所で試してからしましょう。

 

革に変化がなければ続けてコロコロします。
5秒くらい転がしては、変化がないか確認。

 

触って革がしっかり暖かくなったらOKです!

 

 

3、マッサージ棒でへこみ部分をコロコロします。

 

 

 

靴に手を入れて、内側からへこみ部分を指で押します。
そして外からはマッサージ棒でコロコロ。
内と外から圧力をかけるんです。

 

この時も革をゴシゴシこするのはNG!
色が抜けたり跡が付く可能性があるので注意です。

 

革の上を転がすようにしてあげてくださいね。

 

 

4、ある程度までへこみがきえたら靴クリームを塗って完成。

 

 

 

マシになった気がします!
浅いへこみならこれで目立たなくなりそうですね。

 

一応あっためて擦った状態なので乾燥していると思います。
色落ちもしているので、靴クリームとブラッシングで仕上げました。

●使用クリーム
・デリケートクリーム(薄く塗る)
・シュークリームジャー(レッドマホガニー+ネイビーブルー混ぜ)

 

 

★深いへこみは深追いせず。
作業していると、へこみの周りの色が落ちてくるので、常に革への負担や状態を確認しましょう。
もう少しやればもっと治せるかも?!と思った時点で一度ストップ。
どうしても難しいへこみは、専門のお修理屋さんに持ち込むことをおすすめします。

 

 

●ビフォー

 

〇アフター

 

 

どうでしょうか!
うっすら残っていますが最初と比べるとかなりマシになりました。

 

時間はここまでで30分程。
お湯の用意をしたりクリームの色やら色々と試行錯誤して1時間くらいです。
一カ所に1時間…はもったいないので、何カ所かあれば一気に治してしまいたいですね。

 

 

お湯は作業中一度も変えませんでしたが、最後は指を入れても平気なくらいでした。

 

レザージャケットなんかはアイロンで伸ばしたりするみたいなので、もう少し熱くても良さそうな気もします。

が、革によっては加工が熱に弱かったりするかもしれないので、一概にはいえません。
他の革だとまた様子が違ってくると思います。

 

試す際は革を確認してからチャレンジで!

 

 

思い付きの実験でしたが、ここまで見てくださりありがとうございました。

 

 

★今回使用したケア用品たち★

M.モゥブレィ デリケートクリーム 1,000円(税抜)

M.モゥブレィ シュークリームジャー 900円(税抜)

 

・マッサージ棒 D●ISOさん 100円(税抜)

 

 

他にも代用できそうなものがありますが、条件としては

 

・あまり尖っていないもの
⇒ちょっと楕円で丸い方が革へ当てた時の負荷が少ないです。

・表面がツルツル
⇒サラサラは革の表面に跡や傷がつく可能性があります。

・色移りの心配がないこと
⇒革に色が移ってしまうものは避けましょう。

 

 

今回はお手軽に入手できるものでやりたくて使いませんでしたが、ちゃんと靴ケアメーカーから商品が出ています。

 

 

写真はアビィスティック(水牛の角)。
革底の靴やコードバン靴のケアによく登場します。
用途としてはレザーソールの毛羽立ちをローションと合わせて平らにしたり、今回のようなへこみやシワ、銀浮きを治すのに使います。